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事業体制を刷新した西部ガスHDが社員教育にNewsPicksの動画学習を選んだ理由
創業100周年を迎える2030年に向けて、「人を、街を、社会をつなぎ、未来をつくる。」という「ありたい姿」を掲げた、西部ガスホールディングス。2021年4月にホールディングス体制へ移行し、主力のガスエネルギー事業だけでなく、電力や不動産など、多様な事業を通じて地域社会へ新たな価値を提供し続けています。
新しく掲げたグループビジョンを具現化する人材を育てるべく、2022年6月に導入したのが、NewsPicksの提供する動画学習プラットフォーム、NewsPicks Learningです。
導入担当者の小川 周太郎さんと、実際に利用している山田 親慈さんに、NewsPicks Learningを活用した人材育成方法や実際の活用方法、動画学習の魅力を伺いました。
導入企業:西部ガスホールディングス
業種:ガス、電気、不動産、飲食(西部ガスグループ)
主な導入目的:「西部ガスグループビジョン2030」を叶えるための人材育成
利用人数:50人
選抜式/公募式:公募式
従業員規模:約5,000人(グループ全体)

西部ガスホールディングス
人財戦略部 キャリア開発グループ
小川 周太郎

西部ガス株式会社(西部ガス都市開発株式会社へ出向中)
山田 親慈
不動産事業本部 不動産部 開発グループ
導入の狙い
誰でも、どこでも、自由に、最先端を学べる。
NewsPicks Learningで目指す「未来をつくる人材」の育成
サマリー
・ホールディングス体制への移行に伴い、グループの多様な社員を対象とした育成が必要に
・いつでも、どこでも学べる動画学習のメリットを生かし、社員が自由に学べる環境を整備
・NewsPicks Learningの最先端の学びで、新しい価値を生みだす社員の育成につなげる
21年にホールディングス体制へ。事業を広げ地域に貢献
──まず、事業内容を教えてください。
小川様 西部ガスホールディングスは、九州北部地区での都市ガス販売、供給を中心に、電力、不動産などのインフラを提供しています。もともとガスエネルギー事業が中心だったのですが、近年は電力事業や不動産事業、飲食業など、地域のお客さまの生活を支える周辺事業にも力を入れています。
そして2021年4月に事業体制の変更を行い、ホールディングス体制となりました。これにより、グループ経営体制が強化され、各事業会社が「西部ガスグループ」としてまとまり、同じ方向を向きながら事業展開していくことになりました。
さらに、2021年11月には「西部ガスグループビジョン2030」を発表。2030年へ向けて「ありたい姿」を描きました。この「ありたい姿」を実現するための3つの戦略として、地域のカーボンニュートラルの実現、サステナブルな暮らしや地域社会を支える価値共創、未来志向での価値創造の基盤強化を掲げています。

── 体制の変更とグループビジョンの策定で、人材育成方針はどのように変わりましたか。
小川様 「西部ガスグループビジョン2030」の中には、変革意識と多様性を高める人財戦略の推進という方針があります。その中で人材育成は、多様な社員一人ひとりが最大限に力を発揮するための「成長投資」であると位置づけられています。
ホールディングス体制に移行したことで、まず育成対象の社員が大幅に増えました。これまではガス事業の中核企業1,500人程度が主な対象でしたが、今後はグループ約5,000人の人材を対象に、私たち人財戦略部がグループ横断的な育成を主導していくことになったのです。
事業会社ごとに組織風土や事業内容、会社規模も異なるため、人材育成の量・質ともにバラバラでした。そこで一番に考えたのは、多様な会社と、そこで働く社員にホールディングスとしてどのような育成、学習機会が提供できるのか、ということでした。


多様な背景を持つ社員に一律の学習機会を
── 現在、全社的にはどのような研修を導入しているんですか。
小川様 管理職向けのマネジメント研修や新任リーダー研修、3年目社員研修などの階層別研修、そして、キャリアデザイン研修やデジタルリテラシー教育など30以上の研修プログラムを用意しています。
これまでは階層・役割別に会社側から受講を促す「研修教育」が中心でしたが、2015年度からは社員と上司が、本人に期待したいことやキャリアの方向性を共有し、能力開発・人材育成につなげる「選択型育成フィールド」を設定しています。
── すでに充実した研修がそろっている中で、なぜNewsPicks Learningを選んだのですか。
小川様 ホールディングス全体に多くの会社があり、業務内容や働く場所、働く時間が異なる社員に学習機会を提供するにあたり、学びたいことを自由に学ぶ土台となるのが動画学習ではないかと考えたからです。
動画学習なら、シフト制の飲食事業の人も、時短勤務で働く人も好きな時に学ぶことができます。集合研修だけでは得られない、自発的・自律的な学びを提供できるのではないかと思いました。
そこで動画学習の教材を探していた時、NewsPicks Learningに出会ったんです。私自身ももともとNewsPicksを利用していて、とても見やすいデザインで、ビジネストレンドがわかりやすく解説されている印象を持っていました。
NewsPicksの提供する動画学習プラットフォームなら、社員が自由に、良質なコンテンツを学べる場をつくれるかもしれない。動画学習なら、コロナ禍でもきっと自分のペースで自由に学べるはず。そう考え、導入を決めました。
実際、講座ラインナップを見てみると、メタバースやESGなどNewsPicksならではの、最先端の分野について学べる研ぎ澄まされた講座が並んでいました。
自ら学ぶ文化をつくりたい。受講者を5,000人から募る
──NewsPicks Learningの受講者をどのように選んだのでしょうか。
小川様 導入初年度ということで、まずはアカウントの数を絞って参加者を募りました。リスキリング支援と位置づけ、学ぶ意欲の高い社員に受講してもらうため、最初に社員全員へ受講者を募る案内を一斉通知。ほかにも社内のイントラネットや社員向け情報共有アプリなど、さまざまなツールを使って受講者を募集しました。
募集の際には、すぐ応募ページにアクセスできるよう導線をつくるといった工夫を凝らしました。また、受講対象者を3ヶ月に1度入れ替えることで、できるだけ多くの社員に受講の機会を提供するようにしています。
実際に募集してみると、定員を超える応募があったため、抽選で受講者を決めることになりました。山田も、公募に手を挙げてくれた社員のひとりです。少しずつ社員自ら学ぶ文化の兆しが見えてきたなと感じています。

山田様 NewsPicks Learningの受講者募集に手を挙げたのは、先の読めないこれからの時代に向けて、武器となるスキルや知識を身につけたいと考えたからです。
私は今、西部ガス都市開発という不動産事業を担う会社で、賃貸マンションや物流施設の開発を担当しています。不動産・都市開発の分野で新しい企画を提案していくためには、時代を先読みできるだけの最先端の情報をインプットし続ける必要があると感じていました。
会社が費用を負担してくれて、学びの機会を得られるのであれば、またとないチャンスだと思ったんです。


──山田様は、普段どのようにNewsPicks Learningをご活用されていますか?
山田様 昼休みや電車移動の際に視聴することが多いですね。NewsPicks Learningは動画がシンプルで、見やすいつくりになっていると感じます。さらに倍速再生や1.25倍再生もできるので、ちょっとした隙間時間を有効活用して学びにつなげられている実感があります。
聞いたことはあっても詳しく知らないテーマや、最新のトレンドについて学ぶことができ、業務につながるヒントを得られたこともあります。
あるとき、NewsPicks Learningで『MaaS モビリティの新時代』(講師:株式会社MaaS Tech Japan 代表取締役CEO 日高洋祐氏)という、動画を視聴しました。その中で、アメリカ・サンフランシスコにある、集合住宅とMaaS(Mobility as a Service)を掛け合わせた先進事例が紹介されていました。
それを見て、不動産事業に眠っている新たな可能性に気づいたんです。私はそもそも、動画を見るまで、MaaSという言葉も知りませんでした。日々の仕事をしているだけでは得られない、新たな視点を提供してくれるのがNewsPicks Learningの魅力だと感じています。
単なる動画学習ではない。学び、つながるきっかけに
──すでに、学びをご自身の業務に結びつけていらっしゃるのですね。NewsPicks Learningを導入した手応えと、今後どのように活用していきたいとお考えか、お聞かせください。
小川様 NewsPicks Learningを導入したことで、社員が自由に学べる環境づくりができ、質の良いインプットにつながっていると感じています。より良いアウトプットのためには、量とともに、質の高いインプットが必要だと考えています。今後は、社員が動画で学んだことをアウトプットし、新たな価値を生む取り組みにつなげていく仕組みもつくりたいですね。
ゆくゆくは、NewsPicks Learningで学んだ社員同士が、ひとつのテーマをもとにディスカッションする交流会を開いてみたいと考えています。自分の学びを言語化し、伝えるスキルを磨くだけでなく、所属している会社を越境したグループ内でのコミュニケーション活性化も期待できるはずです。
さまざまな背景を持つ多様な社員同士が「学び、つながる場」をつくっていくことで、新たな価値創造のアイデアが生まれるかもしれません。最近では、社員の中で動画学習がスタンダードになっているように感じています。

山田様 不動産はどちらかというとレガシーな領域です。これから新しい不動産業の形が次々と登場する中、新しい情報のインプットを怠ったまま日々の業務を続けていては、物件に入居する人や、仕事で関わる人々のニーズの変化に追いつけなくなるかもしれません。
こうした時流の変化やニーズを、NewsPicks Learningでとらえ続けていきたいと考えています。動画を見て自分をアップデートし、時代にあったマンション・不動産の企画・提案ができるようになりたいです。
撮影:宇田 成寿
執筆:高村 真央
デザイン:稲石 浩佳
編集:石川 香苗子